空色パレット
「俺に脱がされたくないなら自分で脱げよ」


「や、やだっ」


「風邪引くぞ」


風邪引いてもいいもん。どうせ、脱いだら一緒に入るって話になるんでしょ。


「…わかった」


笹河はあたしから離れて、出て行った。



…え…?



「さ、笹河さん」


あたしもお風呂から出て笹河のうしろ姿に呼びかけた。


「…何」


「……お風呂、もういいんですか」


「ああ」


「っ…やだ。やだ、やだ…やだよ…」


嫌いにならないで。
お願い、こっちを見てよ。

ねぇ、笹河。

こっち……見て。


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