愛してるのに愛せない
一人…また一人と、前にどんどん詰めていく列。
次は俺が走るのか…
障害物は平均台、跳び箱、フラフープ、網。
これならいける。
そう思ったが、俺が走るメンバーに強敵がいることに気付く。
陸上部の男子だ…
勝てんのか…?
でもやるしかないか…
俺は勝つ自信がないまま、スタートの準備位置に立つ。
「位置について…よーいっ…」
――――パァンッ
スタートの音が鳴り、俺は他の選手と同時に一斉に走り出した…