愛してるのに愛せない
「海斗も応援しなくていいのか?」
「えっ?なんで…?」
「なんでって…」
「俺は見守ってるよ…」
「そっか…」
俺が考えながら応援できるほど器用じゃないのは大輝もわかっていた。
大輝はそれ以上は何も言わず、ただ応援していた。
カードを取った彩とレイは書かれている内容を確認すると、俺たちの方に走ってきた。
「海斗ーっ!」
「海斗っ、どこー?」
なぜ俺の名前が呼ばれるんだろう…?
校長とか担任だったらわかる。
なぜ俺なんだ?
俺が疑問について考えると彩に見つかった。
「いたっ!レイちゃんっあそこっ!」
「あっ…ホントだ!」
二人が俺に向かって全速力で走ってくる。
ぶっちゃけ…怖い…