愛してるのに愛せない
「おっ、おかえり~」
『ただいま~』
戻ってきた俺たちに大輝が出迎えてくれた大輝に、俺たちは声を揃えてただいまと言う。
「次の種目は?」
俺が大輝に聞くと、大輝はニヤニヤし始める。
「やだ…大輝キモい…」
「キモ…えぇっ!!?」
「嘘だよっ」
ニヤニヤしていた大輝が見事に彩とレイにからかわれている。
やっぱり…レイと仲良くなってから彩の立場が逆転してる…
あっ…大輝のニヤニヤは…?
「次、俺が出るんだよっ!」
「へぇ~。何の種目?」
「100m走さっ」
「ほぉ~…」
「みんな反応ひどっ!!」
大輝がしょんぼりした。
仕方なく、俺が元気を出させる。
「大輝がかっこいいってことを証明するチャンスだぞ!」
「そうだよな!行ってくる!」
意気込んだ大輝は走って入場門へ行ってしまった。