愛してるのに愛せない
彩は真剣に俺の話を聞いていた。
そこに大輝が入ってくる。
「そゆこと。それ以来、俺と海斗は親友になったのさ!」
「そうなんだ……だから海斗の家のこと知らなかったんだね…」
続けて、彩が質問する。
「それで…いじめはどうなったの?」
俺が彩の質問に答える。
「いじめは解決した。俺がクラス全員に説教してやったんだよ」
「えっ!?」
彩は驚いている。
無理もない。普通じゃあり得ないことだ。
「あんときの海斗は怖かったけど、かっこよかったなぁ…」
大輝はしみじみしている。
「海斗って凄いね…」
「そうかぁ?」
俺は何が凄いのかわからない…
困ってたら助けるのが普通だろ。
俺はお茶をすする。