~親友という名の絆~
「魂だよ。」

「魂?」

涼が頷いて続ける。

「君は身体から抜け出た魂で今日1日過ごしてたんだよ。
練習中にボールが手をすり抜けたでしょ?
それはこの事が原因だったんだよ。」

「なら本当の身体は?」

「病院だよ。今はまだ身元不明になってるだろうね。」

「そうなんだ…」

涼に説明してもらってもピンとこない。



…だって…いつものようにバスケして、ご飯食べて寝て……





フワッ





地についた手を見つめていると視界の隅に球体のモノが現れた。

それは白くて羽がついている。

「これが魂だよ。」

魂は空間を漂った後更に上へと浮かび上がり消えていった。

「あれが魂…」

「そう。今のが本当の姿なんだけど、君の場合身体から抜けて直ぐにヒトの形になったみたいだね。


でもほら見てごらん。」

涼に背中を指差されその方を見てみる。

すると私の背中にはあの魂についているモノに似た翼がついてた。


私のは白じゃなくて淡いオレンジみたいなヤツだけど


「羽!?いつの間に!?」

声が裏返る。

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