~親友という名の絆~

「変わってるんだね、君って。」

涼はもう一度だけクスリと笑い、指を鳴らした。

すると涼の背後に大きな時計板が現れた。

「これはね…」

「涼!お前な…」


翔はそう言って涼の服を引っ張り、私から距離をとった。

それから涼に耳打ちをする。

涼も何か言ってるみたいだけど小声だがら何て言ってるのか分からない。

その内翔が溜め息をついて2人一緒にこちらに帰ってきた。

「ゴメンね。」

「どうかした?」

「何でもねぇよ。」

涼のかわりに翔が不機嫌そうに答える。

「薫、これから君を『生』の世界に戻してあげる。
時間はこの時計の針がが再び12でそろう時刻…午後5時まで。
分かった?」

私は分かった、と頷き返した。


“扉<ゲート>開口”


涼が私の足元に手をかざすと丸い紋様が現れた。


「翔、君もやってよ。僕一人では出来ないんだから。」

「分かったよ。」

「翔?」

翔も涼と同じ様に手をかざすと紋様は光り始めた。


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