秘密の授業〜あたしの青春〜



「なんでも……?」

「なんでも!男に二言はない!」


あたしは、どんくさい頭をフル回転させて考えた。

先生の……もの。


「……アドレス……」


ポロッと口から出てしまった言葉。

先生は驚いた顔をする。


「あああ……嘘!嘘!」

「…………アドレス、ねえ……」


先生に見つめられると、全てを見透かされたような気持ちになる。

一重の、決して大きくはないけど女子生徒の中では人気のある瞳。


あたしも大好きな、先生の瞳。


「無理でしょ?教師と生徒のメールは禁止されてるしさ」

「……まあ、バレなきゃ大丈夫だろ」


あたしは耳を疑った。
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