秘密の授業〜あたしの青春〜



「え……?」

「だって、こっそりしてるヤツらもいるんだろ?」


確かに、あたしの友達でも他の先生とメールをしている人は数人いる。

だけど……『山崎剛人先生』のアドレスを知っている人というのは、聞いたことがない。


「でも……」

「はい、決まりー。じゃ、頑張って」


そう言って、先生は立ち上がる。


「あ、ありがとっ」

「ま、100点取れたらの話だけど」


先生は意地悪そうに笑った。

その笑った顔……素敵ですっ。


「頑張るもん!」


あたしも立ち上がって、2人で保健室をあとにした。


先生のアドレス。

あたしはその“宝物”を先生からもらうために、頑張るんだ。
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