秘密の授業〜あたしの青春〜
『本気?』
『ああ。悪い!お前も好きだったけどな!なんか物足りねえ。女は少しワガママなくらいがちょうど良いぜ?』
『……う、ん』
『そんじゃーな!』
手を振る晋平は、昨日とまるで変わらない、はちきれそうな笑顔だった。
私が手を振らずにうつむいているにも関わらず、晋平はどこかに行ってしまった。
……――私は何だったんだろう。
ふと、そんな疑問が頭に浮かぶ。
「……っ」
悲しい。
悲しい。
悲しいよぉ……。
「……おい、女子高生」
「ふぇ!?」
「その声……悪い、邪魔したな」
振り返ると、後ろを向いて帰ろうとしている白衣を着た教師。