秘密の授業〜あたしの青春〜



『なんで行っちゃうの!?』

『なんでって君……泣いてんじゃん』


あたしのプライドを守るためかどうかは知らないけど、白衣の教師はあたしを振り返らずに、そう言う。


『フられたの……!』

『……じゃあ見返してやれよ。今より……うんと可愛くなって、な』


あたしの顔も見ずに、白衣の教師はその場から消えた。

その瞬間……あたしは恋をしたんだ。


次の日から必死にあの教師を探した。


探し始めて1週間ぐらいした頃……やっと見つけた。


山崎剛人先生。


名前とは裏腹に、ひ弱そうな顔立ち。
だけど背は高い。


そんな先生に、恋をしたんだ。
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