私こそ光る☆君 ~エレジー編~
数分後。
『ひゃっ、冷たっ!!』
ベンチに深く腰掛け、背もたれにもたれかかるようにして上を向き、目をつぶっていたところ、額に冷たい感触。
パチッと目を開けると清龍の姿が目に入る。
「気持ちいいか?」
『……うん』
最初はいきなりで驚いたけど、今はひんやりとして気持ちいい。
「それと、これ」
清龍は手にしていたビニール袋の中からガサゴソと何かを取り出し、私に差し出す。
「近くの薬局で買ってきた。
消化剤とミネラルウォーターだ」
『えっ、そのためにわざわざ……?』
「そんなんじゃねぇよ」
いつものように涼しい顔で微笑む清龍を見て、心が温かくなった気がした。