カエルの王子様
「私の勝手な想像です。
もしあのまま王子が、
継承しても誰も付いては
来ません。
視野を広げるには、
城の中以外の生活を、
自分の目で見ないと現実は、
全く見えないと感じた
ナンシー様が貴方をこの様な
姿にしたに決まっています。」


「母が・・・。」


「カエルになった姿で、
食べ物を食べましたか?
衰弱しきっている所を見ると、
何も食べてはいませんね。」


「ああ。」


俺は何だか現実に、
引き戻された気がした。
マリー達のおかげで、
村の生活の苦しささえ分かった。


カエルの姿では、
何も出来ない俺だが、
みんなの傍では凄く楽しかった。


俺は涙が勝手に出て、
止まらなかった。
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