カエルの王子様
「そうだね。」


ポンはそれから何も
話さずに家に向かった。


「ただいまマリー様。
キリさんがやって来ました。」


「キリさんが?
どうしたのですか?」


「おや?目が赤いよ。」


「いいえ。」


「さっき泣いていたのです。
ヨーサー達が通るだけで、
頭を下げるのですから。」


エンゼがやって来て、
ため息交じりの言葉が、
俺の胸を刺す。


みんな同じ思いだったら、
解決できると、
俺は本当に思った。
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