GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2

夢幻のふたご

「どこだ………ここは……まあ、この世界じゃ何が起ころうが不思議じゃないか…」

こうは急な展開に困惑しながらも、一歩、一歩前に進む。


〜ガラスみたいなやつかと思ったら、本が入ってやがる…〜

目の前に見えた水晶は、その中に蒼白い光を漏らし、一冊の分厚い本が置いてあった。


〜これ………〜

こうはふいにその本に手をのばす。水晶に包まれ、触れられぬことはわかっていたが、不思議と手をのばさずにいられなかった。



『待て!!』

「うおっ!!」

静寂な空間に響く、凛とした声にこうは驚き水晶から飛び退いた。
「やばっ!!」

しかし、広場に身を隠すところは無く、声の主がやってくるのを間近で待つしか無かった。

〜やば……見つかっ…〜
カツカツ…
『うるせー!来んじゃねー!』

しかし、その声の主はこうなどまるでいないモノのように走り、通り過ぎていった。


声の主は2人だった。

2人ともちょうどこうと同じくらいの年だろう。背丈も似ている。

1人は長いローブを纏い、額には不思議な飾りを付けている。腕にも龍を象ったリングを付けている。濃い紫の髪の前髪だけを銀にした魔導師風な男が追っていた男は、

龍を象った剣を腰に付け、古代ギリシャ風の身軽な格好をした男だった。額と腕には同じく、不思議なリングをはめている。

〜こいつら双子か…!〜


こうは、水晶の前で光に映し出された全く同じ顔2人を見て思った。

と同じくこうも思った。


その顔は…

自分にも瓜二つだと……
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