まーくんの部屋



体は、もう限界まで来てるってこと、

分かってた。




毎日十分な栄養を採っていないのに、

男達に言われるままに体を動かす。

今の私にとっては、

セックスは運動として激しすぎるんだ。




だんだん、私は相手をいい気持ちにさせることを覚えてきた。

そうすると、早く終わらせてくれたりするんだ。

最初はそんなこと考えてもいなかったけど、

喜んで私を帰した男は、もう一度誘いに来ることも多い。




腹も満ちていて、とっても暇な時、考えてみた。

それは何でかって。



男がした行為に自信の勲章を与える。

大きな声を出して、自分が上手いと思わせてあげる。

女の体を抱けることより何より、

そうやって自分はすごいと思うことが嬉しいんだ。


男なんてそんなものだ。


そういう結論に達した。





そうして身につけた術のおかげで常連さんが増えていたが、

次は、慣れた男が食べ物を出してこなくなった。


それでは全く意味がない。



私は意味のない夜を何度も過ごしてしまった。



新しい人がいるところに行かないと。

この駅を出よう。




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