まーくんの部屋



どうすればいいんだろう……


色々と考えながらふらふらと歩いていると、すっかり夜になってしまった。

もうお金もほとんど無い。




そしてついに、

私はその夜を道端で明かすことになってしまった。






次の朝から、とりあえず服を買おうと思った。

しかし、もうお金が本当にない。

こんなお金でも買える、安い店って…ないのかな……

かすかな希望を胸に、探し歩いた。

しかしあんまり歩くとお腹もへるから、そこらへんの案配には気を遣う。



そうして探していると、

ショッピングモールの中庭のような所で、フリーマーケットをしているのを発見した。

フリマは極端に安い、そう聞いたことがある。

見てみると、確かに服の値段ではないと驚くほど安かったけど、

私の持ち金はそれでもダメなくらい少なかった。



ここで買えないともう終わりだという恐怖に襲われ、何とかしなければと思ったとき

ずっと私の後ろに引っ付いていたリュックの重みに気づいた。

向こうを出るときそのままの状態で来たから、しょうがなく今も手元にある荷物たち。

私が持っているものなんてこれくらいなんだから、これを利用するしかもう他に手はないと思った。




こんな物達が売れるのかと疑問に思ったが、本屋さんでは需要があるらしくちゃんと買ってくれたし、

フリマに一緒に置いてもらうとあの充電の切れたケータイも買ってくれる人がいた。



そしてなぜか、私が着てた服が一番高く売れた。

不気味な笑みを浮かべながら男の人が買って行って、

その服の行方を想像するのは、何だか予想がついたので止めた。




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