腕時計

3日後の

3日後の11月19日
今日もいつもの様に学生であるわたしは講義に出ていた。
千寛がわたしの名前を呼びながら走ってきた。
「杏ちゃ〜ん」
「どした?」
「こないだの飲み会で、杏ちゃん、メガネかけた人と話していたじゃん。あの人が杏ちゃんのメアド教えて欲しいらしいよ。どうする?」
わたしはしばらくの間、考えた。
「いいよ。」

その夜。メールが来た。
名前は小口律矢というらしい。
小口さんはわたしの三歳上。テニス部のキャプテン。だから色が黒かったのかと思った。
でもあの時も酔っ払いで、あまり顔を覚えてない。変なメガネをかけていたことはよく覚えていた。

< 9 / 16 >

この作品をシェア

pagetop