君が、イチバン。
真衣達が丁度会計を済ませようとしていた時にタイミングよく一条さんがやってきた。
真衣は一条さんを見つけて瞳を輝かせる。
それから私にすぐ目配せをしたけど、瞳をバチバチさせているから全くさりげなくない。分かり易すぎだ。
「友達です」
と無理矢理紹介。真衣の友達が羨ましそうに見る視線を感じて「皆で来てくれて。」と付け足した。
一条さんは微笑して「ありがとうございます」と丁寧な口調でお礼を言う。
相変わらず見惚れる微笑だ。
「いえっ!また来ます(あなたに逢いに)」
副音声がばっちり聞こえた。
一条さんはその綺麗な顔によく似合う微笑みを浮かべたままで、見惚れた真衣達の周りにハートマークがすごい勢いで飛んだ気がする。
その人すごく毒吐きますよ、と言ってあげたい。
そういえば、真衣に飲み会の報告をしないといけない。いや、忘れてるようだからスルーしよう。ありがとう、一条さん。