君が、イチバン。
◆◆◆


「じゃあ六番に生4ね、あと8番あいたから掃除。オーダーもよろしく」

岡本さんが指示をして、私と沖君がそれぞれ役割分担する。

普段は無口な岡本さんの低い声がひっきりなしに聞けるくらいには週末の今日は忙しい。



時間はあっという間に過ぎて、やっと深夜リズムに体が慣れてきた私は軽く伸びをした。
営業時間も終わって片付けを済ませるとあとは帰社時間まで休憩していた。




「どうぞ」

耳触りの良い声がして、コーヒーを差し出す手に見上げた先には背の高いモデル体型のシルエット。

「あ、すいません」



「今日は忙しかったですね。お疲れ様です」


その口調は穏やかで優しい。所謂大人の男って感じ。シルバーフレームの眼鏡の奥の瞳が細まって、綺麗な笑顔をくれたのは


「一条です。面接ぶりですね」


副支配人さんだ。面接は確かにこの人でやけに綺麗な男の人だったのを覚えてる。


「あ…、お疲れ様です。」


「仕事で本社の方にいたので挨拶が遅れてすいません」

一条さんは丁寧な優しい口調で続けた。



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