甘い甘い甘えんぼ

『いつくんの?』

「たしかぁ、8時あたり?」

『そか。』

まぁ、きいたところでどうにもなんないんだけど…。


そっかぁ……。
けどまぁ、可愛いからってタツヤをスキになるとは限らないし。

世の中の女性ってキレイで可愛い人ほど不細工なヒトと付き合ったりするよね。うん。

なんて自分に言い聞かせてみたけれど…


『どっ、どうしよう』

やっぱり焦りはどんどん募っていくばかりで…。


「あっ、タツヤくんだよ!」

『え?』

美絵の視線の先には本当にタツヤがいた。

『たっ、タツヤっ!』


呼んでも用なんてない。
ただ、なんだか不安で不安で仕方がなくて。


「何」

うわ、やっぱり冷たいんだね。

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