ばい
ーガダッ
「嘘吐くなよ!」
「じ…」
乃亜の嘘にムカつき思わず思い切り窓を叩いてしまった。
そんな俺に乃亜は驚き…
少し脅えてるようにも見えた。
「乃亜があいつを見てる顔は好きな奴を見てる顔だった…」
「それは…」
「アイツは乃亜の好きな奴だろ?」
「……」
乃亜は俺の言葉に何も言わなかった。
何も言わなかったってことは図星なんだろう…
「…帰ろう。」
暫く沈黙が続いたけど、それを破ったのは乃亜だったけど…
俺の望んでた言葉じゃなかった。
乃亜は自分の気持ちは決して教えてくれなかった。
それから乃亜の実家に帰っても俺は乃亜と一言も話さず
風呂に入り客室で一人で眠った。
本当は夜中に乃亜の部屋に行くつもりだった。
隣で寝るつもりだった。
でも…
今は乃亜に会いたくない。
他の誰かを好きだって顔をしてる乃亜には…
会いたくない。
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