Love Step
もっとひどい事になっていたかもしれない。


ちゃんと杏梨に言い聞かせなければ。



* * * * * *



雪哉の作ったカフェオレをソファーに座った杏梨は飲んでいた。


まだ手は冷たくカップを両手で囲むように持っている。


雪哉は自分のブラックコーヒーを入れて杏梨の対面のソファーに座る。


「どうしてバイクで行ったんだ?一つ間違えれば大事故だったかもしれない」


「……」


雨の日に原付バイクで出かけたのはいけないと思っていたがすぐに止むと思ったし、自分勝手な考えだけど雪哉の所為でもあると思ってしまった。



「杏梨?」


「だって……だって!ゆきちゃん眠ってたじゃない!何時に帰ってきたか分からなかったし……起こせるはず……ないじゃん……学校に行こうと駐車場から出たら降っている事に……」


杏梨は思わず立ち上がって言っていた。


瞳が潤み今にも大きな目からは涙がこぼれそうだ。






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