Love Step
杏梨は2時間ほど眠って目が覚めた。


気分は悪くないが酷く擦りむいた足が痛む。


身体もこわばってしまって動かすと痛い。


「いたたたた……」


ベッドから降りてリビングに行こうと身体を無理矢理動かす。



水道の蛇口をひねって水をコップに注ぐ。


ゴクゴク……


渇いていた喉が潤い一気飲みをしてしまう。


ゆきちゃん、まだかな……?


リビングのテレビ横の時計を見ると時刻は4時を回った所。


予約の人が終わったら帰ってきてくれるって言ってたよね。


責める言い方をしちゃって悪かったな……。


ゆきちゃんは大人で大人の付き合いもあるのに……。


連絡もくれなかったから自分が無視されたようでショックだった。


でもあんな言い方したらだめだよね。


そう考えると重いため息が出た。


考えれば考えるほど自分が悪くてすぐにでも謝りたくなった。



そうだ!ゆきちゃんを迎えに行こう♪


ゆっくり歩けば足を引きずらなくて済むし、帰りはゆきちゃんの車に乗って帰ってくれば良い。


わたしはコートを手にするとゆきちゃんのお店に向かった。




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