実話~運命~
次の日、叔母と母親と洋介くんに連絡した。

店の近くにあの男がおったこと。


叔母はそんなことやないかって思っとったらしい。

母親も。


洋介くんは


「あいつまだ懲りてへんかったんか…。」


そう言ってた。

そして洋介くんはその日、男の会社に乗り込んだ。


スーツ着て茶髪の襟足長めのいかにもホストっぽい格好で。

ホストではないんだけど…。


そして釘刺したらしい。

FAX流すぞって脅しまで入れて。



これで終わりや。

誰もが思った。



でも違った。

数日後から毎日、店に無言電話、叔母の携帯に無言電話。

番号を調べたらプリペイド携帯やった。


そして叔母は探偵を雇った。

これ以上洋介くんに罪をかぶせないために。

これを知ったらきっと洋介くんはまた出て行く。

あの男のところへ。

さすがにもうキレる頃。

暴力沙汰を起こす気しかみんなしない。


そして探偵は男を徹底マークしてくれた。

案の定、毎日店の近くに来て携帯をいじっていた。

男が電話かけてるときには店か叔母の携帯に無言電話。

そして店の前に生ゴミをまくということを探偵を雇ってるときにして、バッチリ写真が撮れた。


探偵が念書を持って男のところへ行った。


これでやっと男と決着がついた。

やっぱり身内だけじゃ頭が悪すぎて解決出来ひんかったらしい。

法律を出すなんて…考えもせんかった。


これでこの男とは二度と会うこともなかった。

こんなあっさり解決するなら最初からすればよかったとこのことを知ってる叔母と母親とわたしは思った。

今は笑い話や。


でも男は母親を襲ったのは完全に否定した。

通り魔やろうってうちらは今でも思っとる。

そしてこの復讐劇を翔太は未だに知らない。
< 204 / 236 >

この作品をシェア

pagetop