To Heart
彼女と別れた後、彼女のマンションの近くまで先回りをして、彼女が無事マンションに入るところを見届けたものの、僕の不安は消えず、久しぶりになかなか寝付けなかった。
こんなに不安になるなら、彼女がどんなに拒んでも意地でも側にいるべきだったと、後悔していた。
次の日、僕は目が覚めるなりテレビをつけた。
「昨夜、東京都世田谷区で女性の死体が発見されました」
そんなニュースが流れないことを祈った。
本当は、彼女の家を訪ねていきたいけれど「ただの仕事仲間」が突然そんな図々しいことは出来ない。
おめざめテレビを、初めから最後までしっかり見ていたが、そんなニュースが流れることはなく、新聞も隈無く見たが特にそれらしい記事はなくひとまずホッとした。
それでも、やはり気持ちは落ち着かず……
バイトは6時からだが、大学に用事があるフリをして、朝イチで行って彼女の様子を見てみようと思った。