To Heart
「一目惚れ?」

「おう! 一瞬で恋に落ちたね!」

「ってことは見た目か……」

僕は呆れて、ため息を付いた。

「あのさ、一目惚れなんてあり得ないだろ? その人のなにも分からないのに好きになるなんて……」

勢い良くそこまで言ってハッとした。

そう言う僕も似たような物だ。

「いや……無いとは言えないか……」

僕は口ごもりながら、定食のみそ汁を意味無くグルグルとかき混ぜ、一口飲んだ。
< 21 / 171 >

この作品をシェア

pagetop