To Heart
「はい。よくお一人でいらっしゃるので」

彼女は気を取り直して? そう言いながらニッコリ笑う。

そして更に

「お好きなんですね」

と言ってきたので、僕は焦りに焦った。

僕の気持ちがバレてしまったのだと思った。

ますます顔は熱くなるし、心臓も痛いくらいに高鳴った。

「あ、あの、そ、そうじゃなくて……」「ケーキ」

慌てふためく僕の声と、彼女の声が重なる。

ケーキ!? 

ケーキか!

そういえば、僕はいつもケーキを頼んでいた。

彼女に僕の気持ちがバレていなかったことに、ホッと胸をなで下ろす。
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