To Heart
残念なことに、そこでいきなり僕の目は覚めた。
唇にリアルに残る、彼女とのキスの感触。
唇にそっと触れてみる。
なんていう夢だ……
感覚がリアルすぎて、余計に切ない。
って……
ここ……どこだ!?
起きあがり辺りを見回す。
見たことがない部屋。
大きなベッド。
薄暗い間接照明。
ここは……ひょっとして……
「あ! 啓太くん起きた?」
横からいきなり声を掛けられ慌ててそちらを向くと、そこにはバスローブ姿で、歩きながら濡れた髪の毛をタオルで乾かしている女の人がいた。