翡翠の姫君





―気づいたんだ。






私は、レオとの壁を感じないんじゃなくて…








…壁を感じたくないってことに。





壁があるなら壊したい。






たとえ、どれだけ立場が違う者同士だとしても。






私はいつだって
レオの隣に並んでいたいんだってことに。






気がついたら、私は森の入り口まで来ていた。






乱れる呼吸を整えながら、木の根本に腰を下ろす。







「…レオ……」





気づいてしまったこの気持ち…




…どうしたらいい?





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