忘れられない人
「羽田、何だって?」

隣りから凌に声をかけられ、私はとっさに携帯を凌に手渡した。

「おい、羽田。今どこだ?」

凌から問い詰められ、折れたみちると合流し、ご飯を食べるにもどこの店もいっぱいだったので、その場で解散となった。

本当なら場所を移して・・・とも思ったのだが、

なんせ凌はバイクでこの場に来ていたので、一緒に電車で移動できるわけもなく、解散に至ったのだ。

それに私には、明日がある・・・。

そう思うと、今日この場がもう解散となっても、全然寂しくなかった。

「先輩、バイクどこに停めてるんですか?」

「駅一つ向こう。この辺は警察が厳しくて、置けなかった・・・。のんびり歩いて向かうわ。」
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