忘れられない人
そんなみちるの姿を見て、

「羽田は相変わらず、抜けてるなぁ・・・。いつも走ってるイメージじゃない?」

凌はそう言うものの、私にはみちるが気を利かせてくれたことがわかっているので、何とも答えづらい。

「どーせ、すぐ来るだろうし、先飲んでようか。それとも、オレと二人じゃ気まずいんなら、ここで羽田が帰ってくるの待っててもいいけど?」

「あ、先に飲みましょう!私、オナカぺこぺこだし(笑)。」

あらかじめ湊が予約していてくれた店は、創作和食の雰囲気のよい店だった。

「へっえ。アイツ、よくこんな店知ってんなぁ。」

「雰囲気のよい店ですよね。私、ここ初めて来た。」

落ち着いた間接照明とグリーンがいい感じに配置されている。

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