忘れられない人
「・・・ごめんなさい・・・。」

さすがに凌に言われると、一番こたえる。

凌に近づきたいがためにやったことが、仇となってしまったようだ。

「でも、やってしまったんならしょうがない。最後まで、怪我しないように免許取らないとな。」

凌は立ち上がると、キョロキョロしながら、

「しっかし、なつかしいなぁ。オレもここで免許取ったんだよね。16んときだから、もう10年近く前になるや。まだオレのときの教官とか、いたりするのかな。」

と言いながら、壁に貼ってある教官一覧表の写真を見に行った。

藤咲さんも、ここで免許取ったんだ・・・。

何となく、一緒というだけで嬉しくなる。

「バイク、外に止めてあるから、教えてやるよ。行こう。」

凌はさっさと外に行ってしまうので、私も慌てて後を追う。

「藤咲さん、来るの早かったよね?」

「あぁ、友達んち、和光だから、ここのそばなんだよね。で、友達のメット借りてきたから、帰りは送ってやるよ。」

そう言いながら、バイクにまたがりエンジンをかける。

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