太陽キャンディ
「南何やってた? 遅かったじゃん」
部室に入ってきた南に、高瀬が声を掛ける。
それに南は、背負っていたレガースバックを肩からゆっくり降ろしながら高瀬を見上げた。
「……えーっと」
少し言いにくそうに、言葉を濁しながら。
「……御門、くんとちょっとだけ……」
少しずつ言葉を紡いでいく南に、高瀬は顔を歪める。
段々と眉間にシワが刻まれていくのを、俺はチラリと見ていた。
「……ふーん」
ため息と呆れ顔。
もう見慣れた高瀬の顔が、見たことのないような顔に変わっていく。
見るからに不機嫌だ。
「南ー、陽太まだ外にいんの?」
その切り詰めた空気を消すように、南へそう聞くと、
「……さっき見たらいなくなってたけど、多分いるかも……しれないです」
見るからに高瀬を気にしながら言葉を紡いでいるのがわかる。
目が宙をさまよっているのが、目に見えていた。