君だけのもの
家に帰って、10分くらいで桜ちゃんが来た。
「で?何かあったの?」
「あのね、恭がね、電話に出てくれなくて…。」
…?それだけ?
「今忙しいからじゃないかな?」
「そうかもしれないけど…なんかね、家の電話とか携帯に変な電話がかかって来るの…だから怖くて…。それで恭に電話したのに出ないから…。」
それって…ストーカー!?
危ないよ!!それ!!
「桜ちゃん、電話以外になんかない?変なこと。」
あたしの言葉にしばらく考えた桜ちゃんは、「あ!」と、顔を上げた。