君の瞳-Hitomi-

忘れてたといえば、聖くんもだ。
後ろを振り返ったら聖くんは未だに目を見開いて口をパクパクさせていた。

「聖くん、大丈夫!?」

目の前で手を振っても反応なし。
…ペチッ

「わっ!」

「あ、起きた。」

額を軽く叩いたら起きた。
でも、また僕の後ろを見て目をパチパチさせた。


「失礼だよ?
人を見てそんな変な…。」

僕がそういうと聖くんは僕の肩をガシッと掴んだ。

「や、やっぱり悠紀は女なのか!?」

「!?
違うよ、男だよ!
なんでそんな事言うのさ!」

僕がそういうと聖くんは眉をハの字にして頭を掻いた。


「だって、生徒会は男嫌いな女の人の集まりなはず…。
だからほら、さっき普通に話してたから…
実は女なのかなぁ、って…?」

「男…嫌い…?」

クルッと後ろの三人を見ると聖くんの事を視界に入れないようにしていた。

…NOooo!!!!


「ごめんなさい!
僕、男ですよ!?
悠紀、って名前女っぽいかもですけど…
制服も男用だし、騙すつもりはなくて…!」

中学校の時もたまに女だって間違えられて…
まさか高校になってまで間違えられるとは…!


 
 
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