桜の木の下で
先輩の家から歩いて15分。
家に着いた。
ガチャンとドアを開ける。
「ただいまーっ」
「優希っ!!?」
二階から声がした。
お兄ちゃんだ…
「先輩どうぞ」
「お邪魔しまーす」
先輩をリビングに通す。
「優希ーっ!!」
「うぎゃっ!」
後ろからお兄ちゃんが抱きついてきた。
「ち、ちょっと、お兄ちゃん離して!」
「大丈夫か?風邪引いてないか?」
「大丈夫っ!お願いだから離し、てっ!」
「良かったーっ!」
お兄ちゃんは、わたしから離れて、ソファーに倒れ込んだ。