ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

恥ずかしそうに、頬を紅色に染める美羅


「今日病院行って
治療の前の問診で、生理が遅れてるって話したら
一応、検査してみましょうって言われてね…

私、てっきり
またいつもの生理不順だと思ってたから
まさか妊娠してたなんて分からなかった。

でも先生が
『おめでたですよ』って、言ってくれた時は
嬉しくて…
泣いちゃった」


その場面を思い出したんだろう…
美羅の瞳が潤んで
キラキラ光ってる。


「ありがとうな…美羅…
俺の為に辛い治療に耐えてくれたんだよな…
今日は最高のクリスマスだ」


人目も憚らず
俺は美羅の唇を奪っていた。


この溢れるほどの愛を
どうやったら、お前に全て伝えられる?


知ってるヤツが居るなら、教えてくれ…
俺の出来る限りの…イヤ、それ以上で
美羅を包んでやりたい。


その瞳から流れ落ちた
悲しみの涙の数以上
笑顔にしてやるからな…

そして、その笑顔は
俺だけに向けるんだ。


産まれて来る子供より
俺を見るんだぞ。


俺だけの美羅なんだから…


俺の胸に顔を埋めた美羅が
小声で聞いてくる


「ねぇ、聖斗
男の子がいい?
女の子がいい?」


バカなヤツ…
そんなの決まってるだろ?


「俺は、美羅がいい」









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