ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

「美羅…
心臓より、もっとヤバいトコあんだけど…」


そう言って
クスリと笑う聖斗


「……?」

「ここ!!」

「…あぁっ!!」


聖斗の指差した先を見て
思わず赤面してしまった。


「もう、聖斗のバカ!!」


なんだか、急に恥ずかしくなり
肩をすぼめ下を向く。


「俺のこと誘惑しやがって…
悪い女だ…」


私の頬に手を当てると
チュッ…と音をたてて
もう一度、軽いキスをしてくれた。


「今日はもう遅いから
また明日な!」

「えっ!!」


自分でも驚くくらい
大きな声を上げてしまった…


「行っちゃうの?」

「美羅は明日も休みだろうけど
俺は大学があるんだよ」


そんな…
朝まで一緒に居れると思ったのに…


「バカ!
そんな、モロ残念って顔するな!
これからは、いつでも一緒に居れるだろ?」

「…うん」

「じゃあ、また明日な!」


ベットを降り
歩き出した聖斗を
慌てて呼び止めた。


「もう一つ…聞きたいこと、あるんだけど…」

「んっ?
それも明日だ…眠い…」

「あぁぁ…」


パタン…


行っちゃった…


眠いとか言っちゃって…
私は、とても眠れそうにないよ…聖斗…


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