STARヒーロー★
「その制服の下に隠れた力……きみ、いい筋肉してるよ!!」
「はいー!!??」
こ…
こいつ変態だったのか!!!
何、筋肉フェチ!?そんなフェチあったの!!?
てか!あたし別に筋肉あんまないし!
普通の女子高校生だし!
心の中で即座にファイティングポーズをとり、身構えた。
「へ!?違う違う!!おじさんは変態じゃないよ!」
身構えたあたしを見てあわてて言う。
「変態は自分では違うって言うんですっ!」
「いやいや聞いて!ひとまず聞いて!おじさんはここの会社の経営社っていうか、指揮官っていうか…」
は?
「指揮官…?」
「いやいや、こっちの話!」
おじさんはハッとして手をブンブン振る。
…やっぱ変態?
「あ、そうそう。きみ、スターになりたいんでしょ?」
あわてたように話題を変えたおじさんはそう言う。
「あ、はい!」
その甘い台詞。
馬鹿なあたしはこれまでの疑問は全て吹き飛んでしまった。
あたしは忘れていたんだ。
契約書はむやみにサインしたらいけないってこと。
世の中はいい人ばかりではないって…
「…よし、契約成立!」
「はい!」
あたしは気づいたらペンを握り、拇印まで押していた。