恋人はトップアイドル
「うん!」
あたしは気付いたら、そう答えていた。
久しぶりのお母さんとの外出は、とても楽しかった。お父さんがいなくなってから、こういう事はもう随分していなかった。
一緒に洋服を見て回って、美味しいものを食べて、映画を見て、少しリッチな場所でご飯を食べながら感想やお互いの近況を話す。
ゆったりと流れる時間が、久しぶりの母娘(おやこ)の時間が、たまらなく嬉しかった。
綺麗な夜景が見えるイタリアンレストランで、美味しいパスタを食べながら、あたしはお母さんに自分の近況を話していた。
「バイトはどうなの?」
「普段見れない裏側が見れるし、楽しいよ。体力がついていけるか心配だったけど、全然ついていけないってわけでもなかったから。」
「そう、良かったわね。生徒会は?もうそろそろ、始まるでしょ?」
そうだった。春休みが終わる前に、一度役員たちに召集をかけなきゃいけない。
帰ったら、資料を読まないと。
「うん。でも・・体育祭が終われば、なんとか、ね。引き継ぐだけだし。」
「次の子の目星は決まってるの?」
お母さんが赤ワインを手にして、そう聞いてくる。
「うん、名前は知ってるよ。男の子。多分その子にも体育祭が終わったら、知らされるんじゃないかな。」
前から学年1位をキープし続けている男子がいる、と聞いていた。でも顔は見たことがない。
あともう少しで、この大役が終わる。そう思うと、とても感慨深いものがあった。
「・・そう。優美、よく頑張ったわね。」
お母さんが一呼吸置いてから、優しく労いの言葉をかけてくれた。
何物にも変えられない、喜びだった。
あたしは気付いたら、そう答えていた。
久しぶりのお母さんとの外出は、とても楽しかった。お父さんがいなくなってから、こういう事はもう随分していなかった。
一緒に洋服を見て回って、美味しいものを食べて、映画を見て、少しリッチな場所でご飯を食べながら感想やお互いの近況を話す。
ゆったりと流れる時間が、久しぶりの母娘(おやこ)の時間が、たまらなく嬉しかった。
綺麗な夜景が見えるイタリアンレストランで、美味しいパスタを食べながら、あたしはお母さんに自分の近況を話していた。
「バイトはどうなの?」
「普段見れない裏側が見れるし、楽しいよ。体力がついていけるか心配だったけど、全然ついていけないってわけでもなかったから。」
「そう、良かったわね。生徒会は?もうそろそろ、始まるでしょ?」
そうだった。春休みが終わる前に、一度役員たちに召集をかけなきゃいけない。
帰ったら、資料を読まないと。
「うん。でも・・体育祭が終われば、なんとか、ね。引き継ぐだけだし。」
「次の子の目星は決まってるの?」
お母さんが赤ワインを手にして、そう聞いてくる。
「うん、名前は知ってるよ。男の子。多分その子にも体育祭が終わったら、知らされるんじゃないかな。」
前から学年1位をキープし続けている男子がいる、と聞いていた。でも顔は見たことがない。
あともう少しで、この大役が終わる。そう思うと、とても感慨深いものがあった。
「・・そう。優美、よく頑張ったわね。」
お母さんが一呼吸置いてから、優しく労いの言葉をかけてくれた。
何物にも変えられない、喜びだった。