恋人はトップアイドル

ご対面

社長は椅子から立ち上がったかと思うと、撮影中のＲに近付いていった。

何かを話している。
Ｒの４人がチラチラとこちらを見ているのが、わかる。

また緊張が戻ってくる。
あの４人の目に自分が映っているかもしれないと考えただけで、身体が震える。

すると、社長とＲの４人が近付いてきた。


こっち来る！！


もはや椅子から立ち上がって逃げ出したいほどの衝動に駆られたけど、そんなことをする勇気はない。

私はただ俯いて、手をギュッと握った。


「新井さん、笹本さん。」


社長に名前を呼ばれて、顔を上げた。
Ｒの４人が神々しいほどのオーラを纏って、目の前に立っている。


やばい・・、本物だ・・！！


光など当たってもいないのに、なぜか４人が眩しく見える。
実際に見る４人は、テレビで見るよりも数百倍かっこよかった。

とゆうか、体格から顔から全てが整っている。立ち姿からして、もう美しい。

顔もちっちゃすぎる・・。

初めて、自分が女であることを恥ずかしいと思った。


見つめすぎて、何を見ているのかわからないくらい、私の目は４人に釘付けだった。

ふと、悠に目が合った。ニコッと笑ってくれる。


・・ファンじゃないけど、鼻血出そう・・・・。


社長はそんな私の様子に気がついていないらしく、先を進めた。

「この二人が、今日からお前たちの通しスタッフとして新しく入る。慣れないこともあるだろうから、お前たちもサポートはするように。」


Ｒの４人がその言葉に、頷いた。輝をチラッと見ると、何を考えているのかわからないくらい、無表情だった。

やっぱり、クールなんだなぁ。

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