恋人はトップアイドル
少し変な沈黙が二人を包んだ後、何か重大なことに気付いたかのように、優美が声を上げた。
「・・あっ!や、違・・、い今のは変な意味じゃなくて・・、あの、えっと・・・。」
「わ、わかってる!」
優美の赤い顔につられて、俺まで変に赤くなる。
な、なんだコレ。
胸がドクドクとうるさい。優美をチラリと見ると、赤い顔のまま困ったように、髪の毛をくしゃっと掴んだ。
そんな優美さえ、可愛いとかおもう俺は、もう末期なのかもしれない。
「お、お前、戻んなくていいのかよ。」
「へ!?・・あ、ああ、うん、戻んなきゃ・・。」
「早く行ったほうがいいぜ。」
「あ、うん。じゃあ、後で。」
優美はそう言うと踵を返した。それを引き止める。
「優美。」
「なに?」
優美が振り返る。
「今まで通りに、やればいいから。・・俺は、お前を信じる。だから、お前も信じろ。やれる、って。」
「・・輝。うん。」
優美が力強い目で頷いた。
俺はこいつにも、見せてやりたい。
あの、キラキラと輝く時間を。その素晴らしさを。
「絶対ついてこいよ。」
「・・うん、ついてく。」
俺は立ち上がって、優美に近づいた。小指を立てて差し出す。優美は一瞬きょとんとした後、理解したように、俺より小さくて細い小指を差し出した。
ぎゅっと、その小指に、俺の小指をからめる。
「・・約束だ。絶対、このツアーやり通すぜ。」
「うん、約束。」
笑顔で頷き合い、小指をそっと離した。
優美は最後に笑顔を見せて、楽屋から出ていく。
あいつを、連れて行きたい。
俺がいる場所に。まだ俺さえ、見てない場所に。
どこまでも、一緒に。
「・・あっ!や、違・・、い今のは変な意味じゃなくて・・、あの、えっと・・・。」
「わ、わかってる!」
優美の赤い顔につられて、俺まで変に赤くなる。
な、なんだコレ。
胸がドクドクとうるさい。優美をチラリと見ると、赤い顔のまま困ったように、髪の毛をくしゃっと掴んだ。
そんな優美さえ、可愛いとかおもう俺は、もう末期なのかもしれない。
「お、お前、戻んなくていいのかよ。」
「へ!?・・あ、ああ、うん、戻んなきゃ・・。」
「早く行ったほうがいいぜ。」
「あ、うん。じゃあ、後で。」
優美はそう言うと踵を返した。それを引き止める。
「優美。」
「なに?」
優美が振り返る。
「今まで通りに、やればいいから。・・俺は、お前を信じる。だから、お前も信じろ。やれる、って。」
「・・輝。うん。」
優美が力強い目で頷いた。
俺はこいつにも、見せてやりたい。
あの、キラキラと輝く時間を。その素晴らしさを。
「絶対ついてこいよ。」
「・・うん、ついてく。」
俺は立ち上がって、優美に近づいた。小指を立てて差し出す。優美は一瞬きょとんとした後、理解したように、俺より小さくて細い小指を差し出した。
ぎゅっと、その小指に、俺の小指をからめる。
「・・約束だ。絶対、このツアーやり通すぜ。」
「うん、約束。」
笑顔で頷き合い、小指をそっと離した。
優美は最後に笑顔を見せて、楽屋から出ていく。
あいつを、連れて行きたい。
俺がいる場所に。まだ俺さえ、見てない場所に。
どこまでも、一緒に。