ショートケーキ
私の家は学校から徒歩15分。
ケーキ屋を営んでいる。


「さっちゃん、お帰りー」


丁度店仕舞いをしようとしていた所らしく、「OPEN」の掛け看板を「CLOSE」に掛け替えようとしていたおばちゃんに声を掛けられる。


「ただいま。今日はもう完売? 凄いね」

「うん、大繁盛」


そう言って笑う「おばちゃん」は――私の本当のお母さんではない。

美味しいケーキを作るおじちゃんも、

色々相談に乗ってくれる楓ねぇも、

みんな、私とは血の繋がりの無い人達。


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