[短編]アスタラビスタ
――再び病院に戻ったのは次の日の昼過ぎ。
面会時間に合わせてお父さんに送ってもらった。
涼のお母さんが迎えてくれて、「森内 涼」のプレートがかかる個室へ案内してくれた。
「さぁ、入って」
涼のお母さんに続いて部屋に入った。
白いベッドに、白い包帯を頭に巻いた涼が目だけを動かして私を見た。
「…ハル」
「…涼!」
包帯をしていない涼の右手を握りしめた。私が想像してたよりずっと重い症状にショックを受けた…