舞姫〜MaiHime〜
『翔、翔!…目を覚ましてよ!…どうして眠っているの!一緒にNo.1目指すんでしょ!?…ねぇ!…翔!』
『紅、落ち着け。』
落ち着けるわけがない。
逆に皆、なんで落ち着いていられるの?
……ううん。
ショックすぎて何も言えないんだ。
現実だと思えないんだ。
そっと翔の頬に触れると、冷たかった。
『…ヴッ…ヴッ……ッ…………ッ……ヴァァァァァァァァ!!!!!』
『こればっかりはしょうがないよ。翔は頑張っただろ。本当だったら、もうとっくに死んでたはずだ。それでも、翔は生きた。それって奇跡だろ?だから、最後は笑ってやろう。よくやった。て。な?』
『…ん』
轟の言いたい事はよく分かっていた。