片思い?両思い?
第6章

日向と茜



「・・・ちょっと茜!?それ、どういうこと!?」

学校の帰り道、私は昨日のことを理沙に報告していた。

自分でもどうしていいか分からなかったし・・・。

話を聞いた理沙が怒り出した・・・・。

言うんじゃなかった?

「どういうことって言われても・・・そのまま・・・」

「雨宿りしてたらキスされたって・・・なんで?」

「・・・さぁ?」

「さぁ?って・・・何暢気なこと言ってるのよ・・・」

「だって・・・何も聞けなかったし・・・」

はぁ・・・とため息をつくと携帯を取り出した。

「ちょ・・・どこにかけるつもり?」

「隆平に決まってるでしょ!?何か聞いてないか探りいれてみる」

・・・前にも思ったけど・・・探偵じゃないんだから探りって何?

「待って!」

「なに!?」

理沙がイライラしているのが分かる。

「・・・隆平さんが何も知らなかったらどうするの?」

「その時は・・・・何か考える」

それだけ言うと、理沙は電話をかけてしまった。

あああああああ!!

「もしもし!隆平!?そこに日向先輩いる!?」

隆平さん・・・関係ないのに怒られてるみたい・・・。

「え!?・・・うん、うん・・・それで?」

・・・?なにか状況が変わったのかな?

「ほ~・・・・分かった・・・うん。・・・・分かってるってば!!」

最後はやっぱり怒って電話を切った。

私は恐る恐る理沙に聞いてみる。

「・・・隆平さん、なんだって?」

「ん・・・・んん・・・・あ!」

?何?

「・・・ここが例の、現場ね!」

あ・・・そう・・・ここで昨日・・・日向先輩と・・・。

・・・って、現場って何!?

言い方がおかしいよ?

「あのね・・・」

理沙は立ち止まって話す。


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