片思い?両思い?


「はぁ・・・はぁ・・・」

「理沙・・・」

理沙は思いっきり息を切らせて駅までやって来た。

「あ、茜は?」

「今、電車に乗った」

「陸上部だったから足が速いのよ・・・追いつけなかった・・・」

「・・・理沙」

「ん?」

「日向が振られたことにしたのは・・・なんで?」

隆平の質問にニヤリと笑う理沙。

「そりゃ・・・茜から告白させるためよ」

隆平もニヤリと笑う。

「そうだと思って何も言わないでおいた」

「さすが隆平」

「茜ちゃん・・・告白できるかな・・」

「ここまですれば・・・出来ると・・・・どうかな・・」

「「茜」ちゃんだからなぁ」」

茜の頑固さは2人が一番知っている。

「・・・うまく行くといいけど」

理沙はニコッと笑って、隆平を見る。

「うん・・・・ところで、俺たちも愛を確かめにいこうぜ」

「え?・・・なんで、そうなるのよ・・」

「理沙の笑顔が可愛かったから・・・・いいよな?」

意地悪っぽく・・・でも優しい目で理沙を見る隆平に

「・・・・うん」

理沙は・・・・・弱かった。



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