片思い?両思い?
おまけ〜夕陽の思い〜

俺の名前は、市川 夕陽。

高校1年生。

この前、発覚した事実。

兄貴日向の彼女が・・・中学時代憧れていた茜さんだった・・・。

ショーック!!


茜さんとは、俺の親友の康文(ヤスフミ)が理沙さんと幼なじみだったことで知り合えた。

サバサバした理沙さんと、ちょっと控えめな茜さんと・・・・一目見て恋に落ちた。

「夕陽君」

なんて呼ばれた日には天にも昇るような嬉しさ。

だけど・・・まさか俺の兄貴と付き合ってるなんて思いもよらず。



「なぁ・・・いつから付き合ってんだよ」

「ああ?」

兄貴に聞かずにはいられない。

俺の大切な人を持って行かれてしまったんだから。

ソファーに腰掛けて、俺を睨むように見る兄貴。

「なんでそんな事聞きたいんだよ?」

「・・・中学時代憧れの人だったんだよ・・・」

「・・・やっぱりな」

知っていたかのように言って、俺を見る。

「あ?」

「茜はお前が理沙ちゃんを好きだって勘違いしてるけどな」

「え!?まじか・・・」

「おう、今日言ってた」

今日・・・そういえば遊びに来たんだったよな・・・。

「まさかとは・・・思うが・・・」

「あ?」

「もう、茜さんとは・・・・その・・・」

「ああ・・・まあ1年も付き合ってれば、そうなるよ・・・」

ガーーーーーーン。

涼しい顔して言いやがってぇ!!

「このむっつりエロ兄貴!」

「なんだと?」

「兄貴のことだから・・・そのにっこりスマイルとちょっと強引なところのギャップを見せて、自分のものにしたんだろ!?」

「・・・・・・」

反論しねーのかよ・・・。

「う〜ん・・・ちょっと違う」

「は?」

「茜が俺に片思いしてたらしくて・・・・」

「ええええええ・・・マジ?」

「大マジ」

「どのくらい?」

「2年?」

「マジ?」

「大マジ」

・・・俺なんかが敵うわけがねぇな・・・。





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