片思い?両思い?


くそ〜。

面白くねぇ・・・。

兄貴はいつも「可愛い」って言われる。

俺は兄貴と反対で・・カッコイイより怖いと言われることのほうが多い。

目がさ・・・二重なんだけど切れ長で・・・ちょっと細めなんだ。

小さい頃から兄貴が羨ましくてしょうがなかった。

だけど、兄貴は兄貴で

「俺はお前の顔が羨ましい」

と言っていた。

「男が可愛いなんて言われて嬉しいわけがねぇ」

と。

だけど

「笑顔がいいねって言われるのは、ちょっと嬉しいな。茜もそれで惚れてくれたみたいなもんだし・・・まぁ今じゃ、俺自身がめちゃくちゃ好きみたいだけど」

・・・自慢すんなよ!馬鹿兄貴。

「エロい事、茜さんにばらしてやる」

と、言った俺を余裕の微笑で返す。

「そんなこと、とっくにばれてるよ」

「え?」

「それでも、俺に夢中なんだよ・・・ははは」

ちょっと得意げな兄貴が、むかつく〜!!

「茜さんのこと、奪ってやるからな」

ちょっと悔しくて言ってみただけなんだけど・・・

「ふざけんな」

どす黒いオーラに変わった。

・・・・兄貴のほうが、夢中なんじゃねーかよ。

「・・・もし、茜さんが別れようって言ったら・・・」

「壊れる」

「だよな・・・そんなにはまるほど、いい女なのか?茜さん」

「・・・ああ・・・誰にもやらん」

俺を睨むな。

「とらねーよ」

「どーだか・・・」

信用ねーな。










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